- 賢い子どもに育てたいけど、何をしてあげればいいか分からない
- 自分が子どもの時と教え方が違うから、どう教えて良いか分からない
- 何かをしてあげたいけど、情報が多すぎて、結局何もできない
子どもの学力を高めるために、学校の指導に期待しているママパパは多いです。ですが、断言します。
学校任せでは、子どもの学力が上がるのを期待するのは難しいです。
私はこれまで学級崩壊が当たり前の教育困難校から、多くの子どもが中学受験を志す附属小学校など様々な学校での指導を経験。15年間で500人以上の小学生を指導してきました。
そこでこの記事では、学力アップを学校任せにしてはいけない理由やお子さんの学力を上げるためにできる具体的な方法、賢い子を育てた親が普段から意識していることまで、現役教師の目線で超具体的に解説します。
現在、お子さんの学力で悩んでいるママパパはもちろん、これから小学生になるお子さんがおられる方にもおすすめできる内容になっています。
ぜひこの記事を参考に、お子さんの学力を高め、より多くの選択肢を持って中学校進学を迎えてください!
【誰も言わないことを言います】小学校で学力アップは期待できません
いきなりですが、衝撃的な事実をお伝えします。これは小学校で15年間、実際に教育を行ってきた現役教員の結論です。
小学校で「できない子」を「できる子」に変えることはほぼ不可能です。
私の経験上、自ら進んで学び、どんどん学力を高め、私立の中学受験で合格した子を数多く見てきました。しかし、それは「できなかった子」が、小学校で「できる」ようになったのではありません。もともと「できる子」が中学受験に成功しただけ。
いくらベテラン教師とはいえ、「理解できない子」を「理解できるようにさせる」のは至難の業です。
私が信頼していたキャリア35年を誇る敏腕教頭も言っていました。
学力が低い子をそのまま中学に送らないようにさせたいのだけど、それができない…
全てのママパパにお願いしたいこと。それは、小学校入学前〜小学校低学年期で「できる子」になる素地づくりを、しっかり進めてほしいということです。
小学校で学力を向上させるのが難しい理由
どれだけ経験のある教員であっても、小学校で子どもの学力を上げるのは至難の業です。
その大きな理由は3つあります。
- じっくり指導する時間がない
- 論理的に考える力を育てられない
- 学習習慣は学校では身に付けられない
以下で具体的に解説します。
じっくり指導する時間がない
小学校で働く教員にはやるべきことがあまりにもたくさんあります。それは、決められた教科や内容をあらかじめ決められた時間数で指導し切って、どの子どもにも理解させるということです。
しかし、「理解させる」以前に、決められたことをやり切るということで、いっぱいいっぱいになっているのが小学校現場の実際です。
実際、働き方改革の一環として、小学生児童の下校時刻は早くなるばかり。現在では、週の半分以上が14時前後の下校という学校も珍しくありません。さらに、家庭との連携や出張、事務処理など、学習指導以外の時間も増える一方です。
そのため休み時間や放課後など、教員がじっくり子どもに関わり、分からない学習を分かるようになるまで指導する時間は、学校現場には全くありません。
子どもを指導するのは授業中なのでは?
そんな声も聞こえてきますが、できない子にじっくり関わり、できるようにさせてあげる時間は授業時間内にはありません。一人の子に関わってじっくり話ができる時間は数十秒。他の数十人の子たちを考えれば、それが限界です。
一人の子にじっくり関わって「できない」を「できる」に変える時間など、現場にはほぼ無いというのが現状です。
論理的に考える力を育てられない
さらに大きな問題は「◯◯だから△△だ」と、子どもが筋道立てて考える力、論理的思考力は、小学校入学前にある程度形成されており、小学校の授業で高めるのはかなり難しいということです。
昔、こんなことがありました。たまたま参観に行った小学1年生の算数の授業。くり下がりの引き算で「13-6」を考えていた時のことでした。授業の内容としては「13を10と3に分け、10から6を引いた4と、3を足して答えの7を出す」というものです。
「10から6を引いた答えと3を足すから…」と筋道立てて考えられる子たちが多い中、仕組みを理解せず、なんとなく数を当てはめているだけの子がいました。
「10から4を引いて…ん?13から…?」とただ、言葉の流れにいい加減に数を入れているだけです。その数が偶然合っていれば正解。でもちがっていれば当然、答えもまちがえる。そんな様子でした。
結局その子は、小学校生活の6年間、ずっと「低学力」として名前が上がり、できる限りの補習やサポートを受けましたが、学力はずっと低いままでした。
そればかりか、友だちとの距離感を掴むことも難しく、さらに、手当たり次第に色々な行事や役割のリーダーに立候補するも、選ばれずにどんどん自信をなくしていってしまったのでした。その結果、中学校では素行が乱れ、高校入試を目前に控え、家族ぐるみで悩み、苦労しておられる様子をただただ、見守るしかなかったのでした。
以上のように、小学校入学時に論理的に考える力が低い子どもの学力を高めることは、教員総出で行ってもできなかったのです。
学習習慣は学校では身に付けられない
学習習慣とは、「自ら」学習する習慣のこと。「自分で」学習できる力である学習習慣が身に付いているかどうかは、学力が高くなるかどうかを直接左右するほど、超重要な力の一つです。学校で学習するのは当たり前。重要なのはいかに「自分で」学習する習慣が身に付いているかです。
結論、学校で学習習慣を身に付けさせるのは不可能です。理由は一つ、家庭のことは教師が口出しできないから。
そして実際、これまで500人以上の子を指導してきて、学習習慣のない子の学力を上げるのは不可能でした。
学習習慣も学校で教師が指導すれば身に付くのでは?
そんな声を聞いたこともありますが、それは無理です。実際、文部科学省から出されている学習指導要領にもこう書かれています。
「家庭との連携を図りながら、児童の学習習慣が確立するよう配慮すること」の重要性を示している。小学校教育の早い段階で学習習慣を確立することは、その後の生涯にわたる学習に影響する極めて重要な課題であることから、家庭との連携を図りながら、宿題や予習・復習など家庭での学習課題を適切に課したり、発達の段階に応じた学習計画の立て方や学び方を促したりするなど家庭学習も視野に入れた指導を行う必要がある。
学習指導要領にも示されているように、学力を高めるための学習習慣は家庭との連携を図らなければ、定着させることは不可能なのです。
【これが結論】学力を高める基盤は家庭です
学習指導要領にも書かれているように、学力の基盤となる学習習慣を身に付けるのは、まちがいなく家庭です。学校で学習するから学力が高まるのではなく、家庭で学習する習慣がある子だからこそ、学力が高まるのです。
今まで500人以上の小学生を指導してきて、たどり着いた結論は至極シンプルです。
・家庭でしっかり学習に向かえる子は学力が高まる
・家庭で学習できない子は学力が高まらない
当たり前のような結論ですが、これが全てです。
よし!家で学習するように言えばいいんだね!!
それができない家庭がほとんどです。
それでは、ここから「家庭で」お子さんが学習する習慣を身につけ、学力が高まる「できる素地」を作って、小学校入学、そして小学校生活を送れるようにするための具体的ステップを紹介します。
今、お子さんがしっかり学習習慣が身に付いていなくても大丈夫です。「今からやる」のが最速です。参考にして、すぐに取り入れていただければ嬉しいです。
家庭で学力を高める具体的な方法3ステップ
家庭で学力を高める方法は3ステップでいたってシンプルです。
- 学習環境を作る
- 親子で一緒に学習する
- やる気を持続させる
以下で順に詳しく解説します。
【ステップ1】学習環境をつくる
まずは学習するための環境づくりをしましょう。教材の準備や考え方の指導などの前に、まずは学習するための準備を整えることが大切です。学習環境づくりは大きく分けて2種類です。
「集中できる場づくり」と「集中する時間づくり」です。それぞれ詳しく解説します。
学習に集中できる場づくり
学習に集中するための場づくりで大切なことは3つです。
- 学習する場所を決める
- 日頃から整理整頓する
- 気が散るものが目に入らないようにする
学習する場所はどこでもかまいません。学習机やリビングテーブル、こたつやカウンター机など。いつも学習するたびに「どこにしよう」と迷うことがないよう、「学習するときはここ」と決めてしまうのが良いでしょう。
学習する場所と決めた場所は、常に整理整頓するように心がけます。ものが散らかっているところでは小学生は集中できません。必要な知識や考え方を覚えていくにもかかわらず、周りが散らかっていては、頭の中が整理できるはずもありませんからね。
また、気が散るもの、集中が途切れるものが目に入らないようにすることも大切です。
- ゲーム
- マンガ
- スマートフォン
- タブレット
- 弟や妹の遊び
小学生の学習は長くても数十分程度。学習する時間だけは気が散るものが目に入らないように心がけてあげましょう。
学習に集中する時間づくり
学習に集中するために、「いつ」「何に」取り組むかを前もって決めておくことが大切です。学習ができない子、学習習慣がない子にありがちなのが、「やりたい時にやる」です。
勉強は「やりたい」か「やりたくない」かで選ぶものではありません。勉強は「やるものなんだ」と決め、「いつやるか」「何をやるか」を明確に決めておきましょう。
「いつやるか」は子どもと相談した上で決めるのが良いでしょう。おすすめは「学校から帰ってすぐ」が理想ですが、厳しい家庭もあるでしょう。
- 学校から帰ってすぐ
- 遊びから帰ってからご飯まで
- 夜ご飯が終わってから
- お風呂からあがってから
時間設定はいろいろですが、できれば「早めの時間帯」「満腹時を避ける」を意識すると良いでしょう。これまで指導してきて、ぐんぐん伸びていった子の多くは、「帰ってすぐ」「夜ご飯の前」に学習する習慣を作っていましたよ。
では、「いつやるか」と決めた時間に「何をするか」をステップ2で具体的に紹介します。
【ステップ2】親子で一緒に学習する
学習に集中する場所と時間が決まれば、実際に学習を始めていきましょう。ここで一番大切なのが、ママパパも一緒に学習するということ。
学習に集中できる場所づくりをしたから、子どもが勝手に学習するだろうと甘えてはいけません。かといって、全て手取り足取り教えたり、ずっと見守っている必要はありません。横で親も何か打ち込めるものに取り組めば良いのです。
- 読書
- 資格の勉強
- 仕事
- ナンプレやクイズなど
大切なことは、子どもにとって
- ・横にいてくれて安心できる
- ・親も一緒にがんばっていると思える
- ・困ったらいつでも親に聞けて安心できる
そんな状況を作っておくことだからです。
「子どもの横についている時間がない」というママパパの気持ちは痛いほど分かります。
でも、その数十分を作り出さないばかりに、数年後、テストで悔しがる子の表情をみたり、入試を目前に控え、家族みんなで頭を悩ませたりすることになってしまうのです。
子どもが小さい時こそ、横にいる数十分を作る努力は将来に向けた、大きな大きな投資だと思って、時間を作り出す工夫をしてみてください。
では、実際に「何を」学習するかを解説します。
小学校入学前は市販のものでOK!おすすめは幼児ポピー
小学校に入学する前は、市販のドリルやワークを使って、1日数ページを目標に学習するようにしましょう。難しいものや凝った内容のワークを選ぶ必要はありません。
この時期で大切なことは、「学習する習慣を作る」こと。「どんどんできて楽しい!」そう思えるレベルのものを選ぶようにしましょう。
教材会社のタブレット型ドリルがありますが、小学校入学前の子どもにはオススメしません。理由は、「まずは鉛筆で書くことに慣れる時期」だから。
- 鉛筆で書く
- 間違えたら消しゴムで消す
- 鉛筆が丸くなったら削る
そんな当たり前の動きの中にも、学びはたくさん詰まっています。
- 書き心地の良い鉛筆の角度が分かる
- 紙が折れないように工夫して消す
- なぜ鉛筆が削れるのか考えてみる
タブレットを使った学習が主流になってくるとはいえ、小学校入学前の子には鉛筆と消しゴムを使った学習をおすすめします。ちなみに我が家の娘が取り組んでいるのは幼児ポピーで、現状かなり満足しています。
- 楽しく続けられる教材
幼児ポピーは、オールカラーの教材やシール、かわいい絵を使っており、子どもが楽しく取り組めるような工夫されています。これにより、学ぶことに対して興味と積極性が自然に養われます。 - 体を使った教材
ポピーの教材には、工作や幼児シール貼りなどの手を動かすアクティビティが多く含まれており、子どもの集中力や手先の器用さを育てることができます。習慣化が促進されます。 - コストパフォーマンスの良さ
幼児ポピーは非常にコストパフォーマンスが高く、一人1,425まで始められます。これにより、経済的な負担を抑えつつ、質の高い教育を提供できます。 - 小学校の学習につながる教材
幼児ポピーの教材は小学1年生の学習に直結する内容が満載です。文字の読み書きや数、言葉など、小学校の学習の基礎づくりには最適です。 - デジタルコンテンツの活用
幼児ポピーは幼児向け学習アプリやデジタルブックを提供しています、文字、言葉、数、知恵、体づくり、外国語などをゲーム感覚で楽しく学べます。
我が家の娘は4〜5歳の時に一人で日記が書けるようになりました。幼児ポピーについての記事は、後日アップ予定です。まずはおためし見本を申し込みされるのもおすすめです↓
≫【早期教育成功への鍵】親が知るべきメリット・デメリットと注意点を徹底解説!
小学生は「宿題」と「通信教材」
小学校に入学してからは「宿題」が始まります。多くの学校では、担任の先生が決めた宿題を家で取り組むことになるでしょう。
家庭の学習時間では、宿題に確実に取り組み、確実に終わらせるようにしましょう。宿題の内容や量は様々ですが、学年相当の宿題が出ているはずです。最後まで、丁寧に取り組ませ、終わったら一緒に、達成感を味わってあげてくださいね。
でも、「宿題」だけでは「できる素地」を作ったり、「できない」を「できる」に変えていくことには限界があります。それは、教師は確実にできる内容のものしか宿題には出さないから。
実際、私自身も宿題には、「確実にできる内容」を選び、「知識や技能の定着」を図るものを多く出します。これは他の小学校教員も同じです。
なぜなら、家庭で思考を問う問題を多く出すと、次の日、「できなかった子」の回復に教師自身が疲弊してしまうのです。
だから、子どもが家で取り組んでいる宿題は、学力を高める素地の、さらに下地づくりを行っているととらえてください。
「できるようになる素地づくり」や、「できない」を「できる」に変えていくためにはどうすればいいの?
そこで大切なのが、家庭で取り組む「通信教育」です。今や各教材会社が様々なレベルや内容の教材を工夫をこらして作り上げています。
- 小学ポピー
- チャレンジタッチ
- スタディサプリ
- スマイルゼミ
- 東進オンライン
- Z会
あげればキリがないほど、まだまだたくさんの魅力的なサービスがあります。それぞれの特徴を吟味し、お子さんに合った教材会社を選ぶことが大切です。ですが、どれもお試しして、我が子にあったサービスを選ぶのにはお金も時間もかかってしまいます。
現役小学校教師の目線でおすすめの通信教育を厳選した記事もあるので、気になる方はぜひご覧くださいね!
【ステップ3】やる気を持続させる
色々なことに目移りしてしまう子ども。やる気を持続させることはとても難しいことです。でも、学習することに対してやる気を持続させるのは、超重要です。張り切って始めた勉強が三日坊主にならないよう、ポイントを抑えながら子どものやる気を持続させましょう。
学習に対するやる気を持続させるためのポイントは3つ。
- 好き・得意から始める
- 計画的に取り組ませる
- がんばりを評価する
それぞれ詳しく解説します。
好き・得意から始める
まずは子どもが好きな教科、得意な単元から学習を始め、「できる!」「わかる!」を一つずつ積み重ねていくことが大切です。
算数が得意な子にはパズルや問題集、読書が好きな子にはことば、文字関係のドリルなど、興味ある内容や得意分野から学習を始められるようにしましょう。
そうすることで学習すること自体に対して自信を持ち、他の科目にも前向きな姿勢を持つようになりますよ。
計画的に取り組ませる
学力向上には計画的な学習も鍵となります。1日ごとや週ごとの目標を設定し、日々の学習スケジュールを立てましょう。
- 毎日1ページずつやる
- 毎日、5分は取り組む
- 何時から何時までは毎日する
計画を立て、継続することは学習習慣づくりとやる気の持続において、とても大切です。頑張れていること自体を褒め、評価してあげましょう。
がんばりを評価する
子どものやる気を持続させるためには、結果や成果ではなく、努力を評価することが不可欠です。
- 取り組めていること自体を評価する
- 頑張って学習している表情を褒める
- 継続できていること自体を驚き、讃える
子どもは自分の努力が認められていると感じたとき、さらに頑張ろうという気持ちになります。金品を渡して褒めるのではなく、頑張っていること自体を評価しましょう。
学力が高い子どもの親が日頃から意識していること5選
長年、小学校現場で指導し、数多くの保護者や子どもたちと接する中でひしひしと感じてきたことがあります。それは「子どもの学力の高低」は「親の日頃の接し方によって大きく変わる」ということです。
中学受験を成功させた子どもや学力が明らかに高い子どもの保護者が語ってくれた「日頃から意識していること」をまとめます。ご自身の状況で取り入れられそうなものから実践してみてくださいね。
①読書習慣の奨励
読書は知識の基礎を築く重要な活動です。学力が高い子どもはほぼ必ずといっていいほど、読書好きです。
親は子どもに読書の楽しさを教え、毎日少しでも読書の時間を持たせるようにしましょう。さらに、親自身も読書を楽しむ姿を見せることで、自然と子どもにもその習慣が根付きます。
小さい頃には読み聞かせをしたり、大きくなってきたら親が読み聞かせを楽しむのもおすすめですよ。
小学生にオススメの書籍については後日まとめる予定です。
②質問を歓迎する姿勢
疑問を持つことは学びの第一歩。学力が高い子どもの親は、子どもが質問をすることを歓迎し、丁寧に答えるよう心がけています。
「これはなんで?」「あれなに?」「どうして?」という子どもの素朴な疑問に対して、丁寧な受け答えを心がけましょう。
と言っても忙しくて受け答えできない時もありますよね。そんな時は「今は手が離せないから後でね」や「パパは分からないな」と正直に答えればOKです!
また、子どもの質問に対して「なぜそう思うのか?」と問い返すことで、さらに深い思考を促せます。ぜひ、試してみてください。
③日常生活での学びの機会を大切にする
学力が高い子どもの親は、日常生活の中で学びの機会を見逃しません。日常の活動の中で、計算や観察、推論の力を養いましょう。これにより、学習が生活と結びつき、実践的な知識が身につきます。
- 買い物でお金の計算や等分、倍など算数の考え方を養う
- 食品の産地から地理や流通の考え方を学ぶ
- お出かけで地名や地理、漢字の読み書きに触れる
日常にある学びの機会を子どもと共有し、楽しみながら知識を増やしていきましょう。
④一貫したルーティンの確立
安定した生活習慣は学習の基盤を作ります。学力が高い子どもの家は、早寝早起きなどの基本的な生活習慣はもちろん、毎日の学習時間やゲームの時間を一定に保つよう努めています。
実際、担任したある小学生の家は、
- ・帰宅したら宿題を終わらせる
- ・19:00から1時間はゲームや動画など好きなことをしても良い
- ・20:30からは家族みんなで読書をする
- ・21:30には寝る
このように、メリハリのある生活リズムを家族みんなで作り上げていました。ご自身の家庭にあったメリハリある生活リズムを子どもと相談しながら考えてみてくださいね。
⑤学びの楽しさを共有する
学力が高い子どもの親は、学ぶ楽しさを心から感じ、それを子どもや家族と共有します。
- 一緒に科学館や博物館、美術館などに行って学ぶ
- 親が資格取得や知らないことを学び、その学びを家族に伝える
- 家族でクイズやパズル、ボードゲームをして、楽しさを共有する
- 読書して学んだことや新たに知ったことを、家族の前で話す
こうした活動を通じて、新たな知識が増える楽しさはもちろん、学ぶこと自体の喜びを感じられる環境を作りましょう。
≫小学生の勉強における保護者の役割とは?家庭でできる5つの学習法
【まとめ】子どもの学力は家で高めよう!
ここまで小学校に学力アップを期待してはいけない正直な理由と、家庭でできる学力アップのための具体的ステップを解説してきました。
- ・小学校には子どもの学力アップにかけられる時間がない
- ・家庭で学力を高める具体的3ステップ
- 【ステップ1】学習環境を作る
- 【ステップ2】親も一緒に学ぶ
- 【ステップ3】やる気を持続させる
- ・学力が高い子どもの親が日頃から意識していること5選
- ①読書習慣の奨励
- ②質問を歓迎する姿勢
- ③日常生活での学びの機会を大切にする
- ④一貫したルーティンの確立
- ⑤学びの楽しさを共有する
現在、学力テストで測れない「非認知能力の育成が大切だ」という意見が多いです。「粘り強く取り組む力」や「コミュニケーション力」「共感性や協調性」は、確かに大切な力といえるでしょう。
だからと言って、学力テストや学校の単元末テストの点数が低くても良いわけではありません。むしろ、数字で測れるテストの点数など「認知能力」は、どんどん取れるようにするべきです。
この記事を参考に、学校に頼るのではなく、学力アップのための取組をご家庭で実践してくださいね。